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ビタミンC

ビタミンC びたみんしー VitaminC

ビタミンCは、組織や器官をつなぎ合わせる結合組織・血管・皮膚・粘膜・骨に不可欠なコラーゲンの生成に関わり、肌のシミ・そばかす・しわを防ぐ作用や、鉄分の吸収を助けたり、傷ややけどの治りを早くします。さらに多量摂取することで免疫力を高めることや、フリーラジカルを消去する強力な抗酸化作用があり、細胞の老化の他・心筋梗塞・動脈硬化・狭心症・ガン・白内障に効果があると言われています。

壊血病に対する抗壊血病因子(antiscorbutic factor)として発見されたビタミンCは、別名アスコルビン酸ともよばれます。壊血病では、組織間をつなぐコラーゲンや象牙質、骨の間充組織の生成と保持などに障害が現れ、やがて血管までもがもろくなり出血する疾患です。これはビタミンCの不足によりコラーゲンが正常に合成できないことによるものです。

コラーゲンとビタミンC

コラーゲン(Collagen)は、皮膚の真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成する糖タンパク質です。ヒトでは全タンパク質の30%にもなり、細胞と細胞の間を埋めたり、つないだりするために使われていて、甲殻類のキチン、植物ではセルロースに相当するものです。
血管の壁(基底膜)や、眼球の硝子体液の成分も、コラーゲンです。
ビタミンCは、このようなコラーゲンの合成(注1に不可欠な成分で、不足は、コラーゲンの合成が進行しないために、歯のぐらつき・血管の脆弱化・皮膚からの出血・怪我の回復や皮膚での免疫機能低下・軽度の貧血など、壊血病の諸症状を呈するようになり、骨では骨粗鬆症、白内障、皮膚の老化、血管の老化による様々な血管疾患、などの一因となります。

※ 注)
  1. コラーゲンの合成:ヒドロキシプロリンとプロリンのアミノ酸は、コラーゲンの主な成分です。プロリンに酵素とビタミンCが働いてヒドロキシプロリンが合成されています。ビタミンCが不足するとヒドロキシプロリンの割合が少なくなり安定性が低下、壊血病を引き起こします。

鉄とビタミンC

ビタミンCは、鉄の吸収を助けるとともに、造血(ヘモグロビン合成)にも関わっています。
食物に含まれる鉄分には、赤身の魚や肉に含まれるヘム鉄(二価鉄Fe2+)と、野菜や穀類などに多く含まれる非ヘム鉄(三価鉄Fe3+)の2つがあります。三価鉄はそのままでは吸収できず、胃酸や動物性タンパク質に含まれる消化酵素、そしてビタミンCによって、二価鉄に還元され、十二指腸及び小腸上部で吸収されることになります。ビタミンCが多い新鮮な緑黄色野菜を一緒に食べることで、双方の鉄分とも吸収が良くなります。特に、非ヘム鉄の吸収にはビタミンCが不可欠です。

強力な抗酸化力

ビタミンCは強力な還元力により、スーパーオキシド、ヒドロキシラジカル、過酸化水素、一重項酸素などの活性酸素を消去します。ビタミンCは水溶性のため、排尿とともにビタミンC自体が体外に排出されると思われますので、ビタミンEを含む食品と合わせて摂取することが効果的。

免疫力の増強

免疫とはウイルス・細菌・ガン細胞・花粉・薬剤・他人の臓器など、「自分ではない」ものを排除し体を守る働きです。ビタミンCは免疫機能を担う白血球の1つ好中球の活性維持や増強に関与します。またビタミンCは、体外にある病原体などの進入を防ぐ上皮や粘膜を構成するコラーゲンの合成に不可欠となっていますので、体の内と外から守っていると言えます。

抗ストレス

副腎髄質や神経組織で、チロシンからノルアドレナリンが生成される過程に含まれるドーパミンヒドロキシラーゼにビタミンCが必要です。このホルモンの作用により血糖値を上昇させエネルギーを増やすことで、ストレスへの体制を整えようとするため、分泌量が増えるほどビタミンCの消費量も増加します。

発ガンを防ぐ

消化管内での発がん物質の一つであるジメチルニトロソアミンの生成を強く抑制します。食品には発色剤として硝酸塩類注1が含まれることがありますが、これとタンパク質との反応により発ガン物質であるジメチルニトロソアミンが生成されるといわれています。硝酸ナトリウムではビタミンCやリスロビン酸が共存することで、ニトロソアミン類の生成が抑えられることがわかり、添加する際には同時に用いられているそうです。

※ 注)
  1. 大腸内には、吸収されていないたんばく質から生じる二級アミンと、腸内細菌によって硝酸から生まれた亜硝酸もある。
    二級アミンと亜硝酸との結合によっても、発がん物質であるニトロソアミンができる。
    結果、大腸ガンにつながるそうですが、もっとも大事なことは早く排泄すること、つまり便秘しないこと。大腸がんを予防するためには、高脂肪食、高たんぱく食、低繊維食に偏らないように、和食を中心として、穀類、野菜、海藻類などの食物繊維を含む食事を多くとるように心がけることが必要です。

肝臓の負担軽減

【解毒:シトクロムP450というタンパク質(酵素ファミリーの総称)で解毒するのですが、ビタミンCはこの酵素類の活性化を維持します。ヒトによっては薬が効いたり効かなかったりすることがありますが、これはシトクロムP450に色々な種類があり、さらに、ヒトによって持ち合わせているシトクロムP450に違いがあるためです。

【アルコール分解と二日酔いの関係】:アルコールをアセトアルデヒドに分解するときはビタミンB1が助けていますが、このままですと、二日酔いになります。さらにこれを酢酸へ分解するときにビタミンCが助けています。

【脂肪の分解】:脂肪酸の分解に関与するカルニチンがリジンから生合成されるのにビタミンCが助けています。

【胆汁酸の合成】:コレステロールから胆汁酸が合成されるときにビタミンCが助ける。胆汁酸注2はコレステロール代謝の最終産物であり、体外に排出される運命にありますが、小腸での脂肪の消化・吸収を促進する作用、多くの薬品・毒素・胆汁色素(ビリルビン)・無機物質(銅、亜鉛、水銀など)などを、体外に排出する作用があります。

※ 注)
  1. 胆汁酸:肝臓の肝細胞でコレステロールから生成され、胆汁として胆嚢に蓄えられている。脂肪などの食事を摂取すると、十二指腸に分泌される。
    脂肪が分解され、小腸で吸収される。一部の胆汁酸は小腸から吸収されて肝臓に戻るが、一部は大腸の腸内細菌によって二次胆汁酸が生まれる。
    これは発ガン物質。

肌のしみ、そばかす、しわを防ぐ:

シミやソバカスの原因としてメラニンは嫌われる存在ですが、一方で、メラニン色素は紫外線から皮膚を守っています。メラニン色素はコラーゲンやアルヒロン酸などと真皮といわれる部分にあり、およそ28日でこれらが新しいものと入れ替わり皮膚から剥がれ落ちます。しかし、ストレスや不規則な生活が新陳代謝を悪くすることで、メラニン色素が沈着しシミやソバカスの原因となります。ビタミンCがコラーゲンの生成を助けることや、ビタミンCは還元型の抗酸化物質であるため、黒くなったメラニン色素注1を白色化する働きがありますので、ビタミンCの摂取は肌のハリを保ち、シミ・ソバカスを目立たなくする効果があります。

※ 注)
  1. 黒くなったメラニン:色が濃くなることを抑えるにはビタミンEの抗酸化作用が必要。また、ビタミンCは還元型抗酸化物質のため、ビタミンEを復活させる作用があります。両者をいっしょに摂取することで、効果がさらに高まります。だからと言って、素肌は危険だそうです。

【ビタミンC破壊酵素:アスコルビナーゼ】

アスコルビナーゼというビタミンCを破壊する酵素があります。ニンジン、キュウリ、カリフラワー、春菊、かぼちゃ、キャベツ、バナナ、リンゴなどに含まれ、自身のビタミンCのみならず、いっしょに調理した他の野菜のビタミンCをも破壊します。すりおろしたりジュースにすると、アスコルビナーゼの活性度がより高くなるそうです。ただし、アスコルビナーゼは熱と酸に弱い性質があり、ゆでたり、炒めたり、酢を少し加えることでビタミンCの破壊作用はなくなります。

ビタミンCの 【おもな働き】

*
ビタミンCは、コラーゲンの生成に不可欠
  • 壊血病を予防します。
強力な抗酸化作用
  • 還元型の抗酸化作用があり、活性酸素を消去する
免疫力の増強
  • 白血球の1つ好中球の活性維持や増強に働く
アドレナリンの分泌に働き、抗ストレス作用
  • チロシンからノルアドレナリンが生成される過程に含まれるドーパミンヒドロキシラーゼの生成に酵素として働く
発ガンを防ぐ
  • ジメチルニトロソアミンの生成を防ぎ、大腸ガンを予防
肝臓の負担軽減
  • 解毒、二日酔い、脂肪分解、胆汁酸の合成などを助ける
鉄分の吸収を助ける
  • 鉄イオンを吸収するための環境維持。非ヘム鉄吸収に不可欠
多量摂取による薬理作用がある
check point :
ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠、強力な抗酸化作用。傷の治癒・感染に効果的など、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素
*1日あたりの摂取目安:*

ビタミンCの【効果】

 Web情報
水,アルコールに易溶、紫外線や銅,鉄などの金属イオンにより分解しやすい。
強い還元力で、生体内ではさまざまな酸化還元反応に関与。
食物からの摂取が必要であるが必須栄養素ではない。
小腸上部から吸収され、門脈を経て肝臓で一部は代謝されるが、多くは副腎や脳下垂体などの組織に取り込まれる。
過酸化物の生成抑制、生体異物の解毒、チロシンの代謝、非ヘム鉄の吸収促進に不可欠。
コラーゲン,カテコールアミン(注1、カルニチンの生合成やコレステロール代謝などの反応に関与。コラーゲン合成では必須。
新鮮な野菜、果物、芋類、緑茶に多く含まれ、特に柑橘類に豊富。
出典:社団法人日本薬学会
以下は薬品メーカからの抜粋

ビタミンC欠乏症:

たとえば、乾燥肉、お茶、トースト、缶詰野菜といった食品しか食べない人は、ビタミンC欠乏症になる。
妊娠、授乳、手術、やけどなどに伴い、体が多量のビタミンCを必要とするようになり、ビタミンC欠乏症になる。
喫煙すると、体が必要とするビタミンCの量が30~50%増加。
乳児:母乳には十分な量のビタミンCが含まれており、調整乳でも強化、このため乳児の壊血病はまれです。
成人:ビタミンCの少ない食事を数カ月続けると、出血(皮下、例えば青アザ、歯肉、関節内)、過敏、うつ、体重減少、疲労感、全身の筋力低下などの症状も出ます。歯肉が紫色に腫れて海綿状に。やがて、歯が抜、感染症を起こしやすくなり、傷が治りにくくなります。

ビタミンC過剰症:

大量に摂取する人がいますが、正常な細胞活動の副産物であるフリーラジカルは、アテローム動脈硬化症、癌、肺疾患、感冒、白内障、記憶喪失といったさまざまな疾患に関与していると考えられています。ビタミンCを多量に摂取することで、これらの病気が予防できるのかは不明ですが、白内障に対する予防効果に関しては強力な証拠があります。安全な上限を超えない範囲でのビタミンC摂取は、普通は害にはなりませんが、吐き気や下痢を引き起こしたり、血液検査結果を解釈する際の妨げになったりする場合があります。
以下はクリニックからの抜粋

一部は流出しても、一部は血液や組織の濃度を高める:

2500万年前の人類の祖先は、ビタミンCの合成能力があったと考えられていますが、現代の人間は体内でビタミンCをつくることはできません。その当時の人類が体内で合成していたビタミンCの量を割り出してみると、なんと1日に2g〜6gにも及ぶのですが、現代の文明社会の中で、私たちが食物から摂取しているビタミンCの量は100mgです。 ビタミンCは大量に摂取しても、尿として流出するからムダだといわれてきましたが、一部は流出しても、一部は血液や組織のビタミンC濃度を高めます。この高い濃度がさまざまな働きをすることがわかっています。

超高濃度ビタミンC点滴療法:

2005年にアメリカの国立衛生研究所(NIH), 国立ガンセンター(NCI), 食品薬品局(FDA)の科学者達が共同で超高濃度ビタミンC点滴療法がガンに有用であるという研究論文をアメリカ科学アカデミー紀要に発表。このビタミンC点滴で癌に有効な論文が報告されて依頼、導入する医療機関やクリニックが増えているらしい。
・癌患者で『100g/日』、健康増進でも『25g/日』。
ビタミンC大量点滴療法で、「がん患者に対しても完治は5%に満たないが、副作用の軽減や合併症の予防などには、約8割の効果」を挙げている。
体の状態に合わせて、配合したビタミンを点滴すれば、疲労回復や風邪の引きはじめなどの体調不良、ウイルス感染、アレルギー、解毒にも効果的

がん治療の副作用:

抗ガン剤や放射線療法が確かに効果的なガンもあるが、どうしても嘔気・下痢、白血球減少などの副作用がつきもの。これらの副作用は、抗ガン剤や放射線がガン細胞だけでなく分裂の早い骨髄や小腸などの臓器にもダメージを与えるため治療を継続できなくなることもある。しかし、骨髄の分化に必要なビタミンA、小腸粘膜に必要なグルタミン、赤血球溶解を防ぐビタミンE、抗ガン剤の解毒などの抱合反応を行うグルタチオンなどの栄養素摂取で副作用を軽減することが可能。抗ガン剤治療や放射線治療を受ける場合は、副作用軽減のために栄養療法の併用は有効。
※ 注)
  • カテコールアミン:分子構造のなかにカテコール環とエチルアミン構造をもった化合物を総称してカテコールアミンという。生体内で機能するカテコールアミンとしてはアドレナリン、ノルアドレナリン、ドパミンなどがある。これらは神経伝達物質として、また副腎皮質ホルモンとして重要な役割を果たす。
  • アドレナリン:チロシンを前駆体とし、ドーパミン、ノルアドレナリンを経て生合成される。副腎髄質ホルモンおよび神経伝達物質として放出されて細胞間情報伝達物質として働く。副腎髄質からは主としてアドレナリンが分泌され、主に心機能亢進作用に働く。
  • ノルアドレナリン:交感神経は末端からノルアドレナリンを分泌。血圧上昇作用を強く発揮。

ビタミンCの【性質】

  • 水溶性
  • 無色(白色結晶)
  • 熱やアルカリに不安定
  • 銅や鉄などの金属イオンにより分解しやすい

ビタミンCの【摂取】

  • 日本では一日100mgが推奨量となっていますが ...
    ビタミンCは10mgを下回ると壊血病という欠乏症が起こることから、最低その5倍の50mgは摂取したほうがいいということで基準摂取量が決められたそうです。← 5倍の根拠はナンダロ?
    しかし多くのビタミンC研究者が考える理想的な摂取量は50mgとか100mgのような少量ではなく、サル、ゴリラ並みのグラム単位と推測しています ... http://blog.mag2.com/m/log/0000072646/108007691.html

ビタミンCの摂取を阻害する食物

  • ニンジン、キュウリ、カリフラワー、春菊、かぼちゃ、キャベツ、バナナ、リンゴなどに含まれる酵素アスコルビナーゼ。しかし、この酵素は熱と酸に弱い。

ビタミンCを過剰に摂取した場合

  • 食物から過剰摂取した場合の過剰症の報告はないようですが、2000mg/日を超える量の場合、吐き気や下痢を起こしたりします(一過性の症状)。また、血液検査結果で適切な判断の妨げとなることがあるようです。
  • 過剰摂取で鉄の吸収過剰、下痢や腹部鼓腸、高尿酸結晶の可能性がある
  • 食品の安全性・有効性情報

ビタミンCの欠乏による疾患

  • ビタミンCの欠乏は壊血病を引き起こします。皮下出血(青あざ)、歯ぐきからの出血、間接内の出血、過敏、うつ、体重減少、疲労感、肌荒れ、風邪、脱力感、全身の筋力低下などの症状も出ます。感染症を招きやすく、傷が治りにくくなります。また、胃ガン・肝臓ガンなどの発ガンリスクが高まりまるといわれています。
  • 小児壊血病(Moller-Barlow病)

ビタミンCを含む主な食品

  • 柿(かき)
  • ネーブルオレンジ
  • ブロッコリー
  • 赤ピーマン
  • イチゴ
  • 夏みかん
  • 小松菜
  • ほうれん草
  • モロヘイヤ
  • カリフラワー
  • レンコン

備考

  • ビタミンCの化学名はアスコルビン酸:L-ascorbic acidまたは AsA。抗(anti-)、壊血病の(scorbutic)、酸/因子(acid)に由来、抗壊血病の酸(anti-scorbutic acid)ということで、「抗壊血病効果をもつ酸」ということになります。
  • 「レモン○個分のビタミンC」:『レモンはビタミンCを豊富に含む果物である』と誤解されがちだが、「レモン1個分のビタミンC」は 20mg に換算される。
  • 参考情報:
    日本ビタミン学会 http://web.kyoto-inet.or.jp/people/vsojkn/gen-vit028.htm

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release: March 5, 2008
update: March 29, 2008

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