クマリン
クマリンは植物に広く含まれており、特にセリ科、ミカン科、マメ科、キク科には多く、パセリや明日葉、柑橘類は身近なものです。抗酸化物質のポリフェノール/フェノール酸系に分類される香り成分で、抗菌作用、エストロゲン様ホルモン作用、光感作促進注1、抗血液凝固などが知られていて、血栓防止薬としても利用されています。
クマリンは植物に広く含まれており、特にセリ科、ミカン科、マメ科、キク科には多く、パセリや明日葉、柑橘類は身近なものです。抗酸化物質のポリフェノール/フェノール酸系に分類される香り成分で、抗菌作用、エストロゲン様ホルモン作用、光感作促進注1、抗血液凝固などが知られていて、血栓防止薬としても利用されています。
植物が生きている状態ではクマリン酸配糖体となっていて、クマリンの香りはしないのですが、桜もちのように葉を塩漬けすることでわずかにできます。また、干し草では、干している間にできます。このように、クマリン酸配糖体は、それを含む細胞が塩漬けや乾燥などにより死ぬことで分解され、香りをもつクマリンが生成されます 。意外なところではタバコの葉っぱで、クマリンを含み肝機能(下記の肝毒性)を弱めることが懸念されます。
クマリンには肝毒性注2があるため、過剰摂取には注意した方が良いといわれていますが、柑橘類の皮にあるオーラプテン注3というクマリン化合物にはガンの発生を抑える効果があると考えられています。また、肝毒性により国内では食品添加物としては認められておらず、食品への香り付けには利用されていません。
グレープフルーツ(およびそのジュース)の摂取は、ワーファリンなどの血液凝固防止薬の血中濃度が急速に高まって害を及ぼす場合があることが知られています。これはグレープフルーツの果肉に含まれるフラノクマリン誘導体の影響によるものといわれています。
クマリンを含む食品には、パセリ、ニンジン、モモ、藤袴(ふじばかま)などがあります。
- 光感作促進:光感作性とは、直射日光(紫外線)に当たったとき、何もつけない時に比べてより早く日焼けする作用があるということ。ちなみに光毒性は、発赤、水泡、色素沈着等を引き起こすことを言う。
- 肝毒性:特定の臓器・組織に機能異常または病変が現れる場合には、その臓器・組織の名を冠して「心毒性」「肝毒性」「神経毒性」などと称する。
- オーラプテン:オーラプテンはクマリン系化合物の1種。柑橘類の皮に多く含まれる香りの成分で、免疫力を高める作用があり、マウス皮膚、ラット口腔、ラット大腸で顕著な発がん抑制活性を示すことを明らかになっています。
クマリンの 【おもな働き】
| * |
|---|
| 抗菌作用 |
| 抗血液凝固作用 |
| 活性酸素の生成を阻止する(フリーラジカルの消去) |
|
check point : クマリンといえば明日葉かな? アルツハイマー・抗菌・血栓防止薬・かゆみ・利尿・月経不順・黄疸 |
| 出典: |
クマリンの【効果】
- 有効性の報告 Web情報(掲載は一部です)
抗血液凝固:
クマリン誘導体のワルファリンカリウム:
・ 血栓塞栓症の治療及び予防薬として日本薬局方に収載
・殺鼠剤としても使用されている(抗血液凝固作用により、徐々に網膜で出血を起こし失明、捕食できなくなる。)抗菌作用:
エストロゲン様ホルモン作用:
光感作促進:
- サプリメント・健康食品関係の説明 Web情報
- 調整中
- 以下は別サイトでの記載内容
-
調整中
- 摂取食物からの効果 Web情報
-
がんやHIVと明日葉
明日葉(アシタバ)はセリ科の多年草で、食物繊維、カルシウム、カリウム、鉄などを豊富に含有する。葉や茎を切ったときににじみ出る黄色い汁は、抗菌作用をもつ「カルコン」と「クマリン」という成分。
・カルコン:フラボノイドの一種で、抗菌、抗酸化作用
・クマリン:抗菌作用など
【明日葉のカルコン】:皮膚病・アレルギー性鼻炎(注意・がん・脳梗塞・脳血栓・心筋梗塞高血圧症・HIV増殖阻害への効果が認められている。その他、肝機能の回復 、コレステロール値の低下、血糖値の低下などの効果が知られています。
注意:アレルギー性鼻炎への効果は、ヒスタミン抑制作用によるもの - 以下は別サイトでの記載内容
発癌抑制物質オーラプテン
クマリンの化合物オーラプテンは、活性酸素の生産を抑制することでガンの発生を抑える効果があると考えられている。マウスの皮膚がん、ラットの大腸がんの前兆症状、口腔(こうくう)がんの抑制などが確認されています。
【メタボ予防に温州ミカン】:オーラプテンは柑橘類の果皮に多く含まれるものですが、温州ミカンは果肉に含んでいるため摂取しやすいことで注目されている。(蓄積性があるため、収穫期に2個/日を食べることで年間を通じての効果が期待できるとか? 柑橘類の果皮にはポストハーベストの懸念があるが、国産ミカンでしかも「果肉」であれば、メタボ予防の有力食品ですね)- 活性酸素の生成を抑えることで、過酸化脂質を抑える
- 肝臓での解毒機能の活性を高めて、発ガン性物質の体外排出を促進する
- 以下は別サイトでの記載内容
-
糖尿病の予防と治療:藤袴・カキドオシ・ビワ・タラノキ
藤袴(フジバカマ)の香りの成分としてクマリン、クマリン酸、チモハイドロキノンなどが知られている。薬草であり藤袴を乾燥した生薬「蘭草」は増加している現代病の糖尿病の予防と治療などに効果的でカキドオシ、ビワ葉、タラノキ樹皮を混ぜ水を加え煮詰めて飲用される - 藤袴は生薬で皮膚のかゆみや利尿・通経、黄疸に使用され成分のクマリン系の芳香が出る
- 以下は別サイトでの記載内容
アルツハイマー型痴呆症を予防
クマリンは、明日葉(あしたば)特有の成分ではなく、ホップや食用菊の花、ガジュツ ( 紫ウコン ) などにも含まれていますが、明日葉(あしたば)には特に豊富に含まれています。クマリンは、アルツハイマー型痴呆症を予防する効果があると言われています。また、クマリンにも抗菌作用があります。
→ 明日葉の成分と研究
→ 宝酒造株式会社
クマリンの【性質】
- 水溶性
- 揮発油に可溶、可燃性
- 紫外線照射で黄緑色の蛍光を発する
クマリンの【摂取】
- クマリンおよびクマリン誘導体は、生薬を原料とする多くの製品に含まれますが、ワルファリンの抗凝固作用を増強し、出血のリスクを増大させると考えられています。
http://www2.eisai.co.jp/essential/wf/abst/ade/j-rea-800892537.html
血液凝固防止薬(血栓防止薬)
・ワルファリンカリウム(ワーファリン)、
・アスピリン(バイアスピリン、バファリン)、
・塩酸チクロピジン(パナルジン)
の服用時には注意。
クマリンを過剰に摂取した場合【副作用】
- クマリンを長期間にわたりグラム単位で摂取した場合の肝障害に注意・喚起されている(2006年・ドイツ)。
- DHC社の「メリロート」
メリロートとは、ヨーロッパからアジアにかけて広く分布している、マメ科のハーブ。有効成分として含まれる「クマリン」には、血行を良くする作用があるとして、ヨーロッパでは、主に消炎用医薬品として使用されている。日本では痔の薬として販売されている。
むくみ解消などダイエット用サプリメントとして人気の、DHC社「メリロート」。だが、その有効成分「クマリン」の量は、肝臓への毒性を考慮して定められたEUの安全基準の2倍超にもなる。
2003年に、DHC社の「メリロート」が原因と疑われる肝機能障害の事例が2件、厚生労働省に報告された。
http://www.mynewsjapan.com/kobetsu.jsp?sn=536
厚生労働省は、健康食品などに関する通知の中に「成分が医薬品として用いられていることがあるものについては、原則として、医薬品として用いられる量を超えないように設定すること」と指導しているが、法的な強制力はない。
クマリンが不足した場合
- 不足した場合の報告はないようです。
主な食品
- パセリ
- ニンジン
- モモ
- 藤袴(ふじばかま)
- ハッサク・甘夏ミカン・グレープフルーツ・ユズなどの皮
- (セリ科、ミカン科、マメ科、キク科の植物と柑橘類に多い)
備考
【柑橘類とは】柑橘(カンキツ)類とは一般的には、ミカン科のミカン科・ミカン亜科のカンキツ属(Citrus)、キンカン属(Fortunella)、カラタチ属(Poncirus)に属する植物を指し、食用に用いられているのはカンキツ属とキンカン属の1部。生食やジュースとしてオレンジ・ミカン・グレープフルーツ、薬味としてはレモン・ユズ・カボス・スダチ・シイクワシャーなどがある。-
参考情報:
日本薬学会
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メタボの栄養 基礎知識2008



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