糖尿病の食べ物 GI値で見るインスリン抑制
糖尿病はインスリン分泌の低下やその働きが弱まっている状態(インスリン抵抗性症候群)となっているのですが、血糖値の上昇を抑えるために食事療法が始められ「低エネルギー食」が指導されます。しかし、「どうしてこの食品がイイのか?」という疑問に簡単に答えてもらえません。なんとなく「そうですか!?」の状態です。そこで、食品の「GI値」(グリセミックインデックス)をチェック。インスリンダイエットをご存じの方は、馴染みある言葉でしょう。インスリンダイエットの是非は別として。
1992年にWHOと国連食糧農業機構(FAO)は、先進工業国の人々が糖尿病、冠動脈疾患、肥満など富裕層に共通する疾患になることを予防するため、低グリセミック指数の食事を基本とするように勧告している。
「GI値」(Glycemic Index)とは、食べ物が人の体内に入り、ブドウ糖に変わって血糖値を上昇させるスピードを測定して数値化したものです。数値で食品の特性を示しているため、直感的で分かりやすいと言えるものです。「GI値」を知ることで、訳も分からず食べる食事から、多少なりとも納得できる食事にすることができると思います。一生続ける「食べ方」、「自分の食習慣」をつくるために、このような見方での食品評価もありますので、見ておきましょう。
ちょっとマテ! 糖尿病はインスリンが少ない病気なのに?
1)いつまでも血糖が低下しないので、分泌され続けている(過剰状態)
2)少ないインスリンで血糖を低げる必要がある(インスリン分泌減少型)の、2つの病態が考えられるわけです。
このため、食物の消化・吸収に必要とするインスリンの量が少なくてすむ食品を摂取しなければなりません。もちろん、総カロリーを抑えた上で。
まず、生活リズムを取り戻しておきましょう:
睡眠や食事そして運動などの生活リズムが改善されてないと、自立神経を正常な状態にすることができず、インスリン分泌のコントロールができません。
- まず、生活習慣に見合う摂取カロリーを決めて、守りましょう。
- 一日3食、食事時間を決めて毎日繰り返すこと。イレギュラなリズムが内蔵器官にとっては負担となります。(食事回数は運動量により一日2食でも良い場合があります)
- 間食をしないこと。インスリンを分泌するタイミングを体に覚えさせ、絶えず分泌しなければならない状態を避けるためです。当然、総カロリーも抑えられます。
- 起床・就寝の時間を守り、朝は10分でもよいから朝日にあたること。直射日光である必要はありません。
- 一日あたり、1~1.5リットル程度の水を、コップ一杯程度に小分けして飲みましょう。もちろん、運動も忘れずに。
■ インスリン分泌を抑制する食べ物の選び方
インスリンの働きを簡単に考えれば主に炭水化物(糖質)の代謝に働いています(ちょっと乱暴ですが)。ですので、食べ物を選ぶときは、以下のような探し方をすると思います。
(1)低カロリー食品(糖質や脂質が少ない)はどれか?
(2)消化・吸収されにくい食品はあるか?
(3)同時に食べる食品のカロリー摂取を阻害する食品はないか?
(4)急激な血糖値上昇を起こさない食品とは? どれ?
低カロリー食品については別ページに譲るとして、ここでは(2)~(4)について考えましょう。 これらに共通するカテゴリがあることにお気づきでしょう。そう、食物繊維に分類される食品です。
1)消化吸収されにくいもの ... 不溶性食物繊維が多い食品
2)カロリー摂取を阻害する食品 ... 水溶性食物繊維が多い食品
3)急激な血糖値上昇をおさえる食品 ... 食物繊維中でも特に水溶性のもの
【 参照:食物繊維の種類 】
「GI値」がおよそ55以下を目安に数値が低い食品を選ぶと、1)、2)、3)の食品を選択することになります。
GI値は、炭水化物(糖質)が多く、それを消化・吸収することでエネルギー源になる食品を対象に、血糖値上昇のスピードを示しています。
これを、食物繊維を多く含む食品の序列を表した物と見ることもできます。
ただし、もともと糖質が少ない野菜や海藻類についての計測は難しく、数値の報告はされていないものが多いようです。さらに、脂質を含む食品もあり、GI値が低いものでも肉類には注意が必要です。
【注意】
食物繊維の過剰摂取は、ミネラル(カルシウム、鉄、亜鉛など)の吸収を阻害します。これは食物繊維の性質。また、穀物に多いフィチン酸にもミネラルの吸収阻害があります。
【GI値の問題】
【1】GI値はカナダの学者による創案で、肉食が多い欧米型の食習慣がペースになっています。インスリン分泌は例えば直前の食事内容にも左右される性質のものであるため、米食が中心の日本人に合わせた指標が求められています。
【2】食品はその新鮮さや調理方法つまり、煮たり焼いたりの加熱方法や香辛料・薬味・柑橘類の組合せ方などで、含まれる栄養状態や消化・吸収の効率も違ってきます。一方、食べる人にも年齢や健康状態や運動量など多くの条件で個々人に違いがあります。このため、表に掲載されている数値が実際とは異なることに注意しましょう。
【 ▼GI値は下記参照 】
( 下記の3件の記事はグリセミック指数のページから引用させて頂きました。 )
グリセミック指数は炭水化物の多い食品にのみ適用される。
... 大抵の野菜は炭水化物が少なく,ジャガイモ(とニンジン)
を除けば、一般にグリセミック指数が低い。あなたはグリセミック指数を考えることなく野菜をたらふく食べ、抗酸化物質や微量栄養素を補給するのが良い。
牛肉や鶏肉、魚、豆腐、卵、ナッツ類、種子類、アボカド、イチゴ類の果物、野菜、ワイン、ビールや蒸留酒はグリセミック指数の表にない ... 。
これらの食品は、炭水化物を全く含有しないか或いは余りにも少なすぎるので、スタンダードの方法ではグリセミック指数をテストできない。
野菜でも高グリセミック指数のものが ... 。
... 野菜は炭水化物の量が少なく、微量の他の栄養物を含んでいるので、食べたいだけ食べてよい。
■ インスリン分泌を抑制する食べ方
先ず先に、消化・吸収が早くなる、つまりインスリン分泌を促す食べ方です。
- 咀嚼(そしゃく)回数、食品を長く茹でる・すりおろす・つぶすなどは、吸収率が高くなります。よく噛みなさいと言われますが、唾液に含まれる消化酵素アミラーゼにより吸収も良くなるわけです。果物はジューサーを使うと繊維が取り除かれ、消化・吸収がよくなります。ミキサーでは繊維が残りますので、消化・吸収が悪くなります。
※ よく噛まずに消化を悪くしようと考えてはいけません。本来含まれている多くの栄養素を吸収しにくくし、胃や腸への負担増となります。
そして、インスリンを抑制する食べ方です。
- 炭水化物+食物繊維
・インスリン分泌を最低限の状態で維持できる - 炭水化物+タンパク質
・米飯に牛乳やヨーグルトなどの乳製品を同時に摂取する
・ピクルスなどの有機酸を加えるとさらに効果がある - 炭水化物+脂質
・脂質は胃滞留時間が長いため特に消化吸収を延長する - 炭水化物+酢
【 ↑ ここはダイエット成功者の実例が参考になります ▼下記参照 】
■ 食品のGI値
GI値は、一定の算出基準(国際基準)がないのが現状のようです。GI値が示す細かい順番にはこだわらず、数値は目安として考えましょう。因みに100はブドウ糖です。
また、GI値の計測は食物を「単品」で摂取したときの値です。食物は、いわゆる「食べ合わせ」や調理方法などにより消化・吸収に違いが出るものです。ご注意ください。
Question : 「低インスリン食」「グリセミック・インデックス」とはどういうものですか?
Answer : 低インスリン食とは、食後の糖分吸収をおだやかにしてインスリン分泌をあまり刺激しない食事のことです。具体的にいうと、食物繊維を多く含んでいたり、炭水化物が少なくたんぱく質や脂質が多い食品・献立です。グリセミック・インデックス(GI)とは、ある食品を一定量食べたあとに血糖値がどれくらい高くなるかを示す指標のことです。GI値が低い食事が低インスリン食にあたります。こうした食事はダイエットや糖尿病治療に役立つこともありますが、食事療法の基本を理解したうえで取り入れないと、栄養がかたよったり体重が増えたりしてしまいます。
出典: http://www.dm-net.co.jp/
| 穀物・パン・めん類 | GI値 | ||
| 食パン | 95 | 玄米+精白米 | 65 |
| フランスパン | 95 | パスタ | 65 |
| もち | 85 | 中華めん | 65 |
| うどん | 85 | おかゆ(精白米) | 57 |
| 精白米 | 84 | 玄米 | 56 |
| ロールパン | 83 | ライ麦 | 55 |
| そうめん | 80 | オートミール | 55 |
| 赤飯 | 77 | そば | 54 |
| コーンフレーク | 75 | 麦 | 50 |
| 胚芽精米 | 70 | 全粒粉パン | 50 |
| クロワッサン | 70 | パスタ(全粒粉) | 50 |
| 玄米フレーク | 65 | おかゆ(玄米) | 47 |
| 肉類・魚介類 | GI値 | うに | 44 |
| ちくわ | 55 | しじみ | 44 |
| かまぼこ | 51 | あわび | 44 |
| 焼豚 | 51 | うなぎ蒲焼 | 43 |
| ツナ缶 | 50 | ハマグリ | 43 |
| ベーコン | 49 | ホタテ | 42 |
| サラミ | 48 | あさり | 40 |
| つみれ | 47 | まぐろ | 40 |
| ハム | 46 | あじ | 40 |
| 豚肉 | 46 | あなご | 40 |
| ソーセージ | 46 | えび | 40 |
| 牛肉 | 45 | いか | 40 |
| 鶏肉 | 45 | たらこ | 40 |
| 鴨 | 45 | ししゃも | 40 |
| ラム | 45 | しらす | 40 |
| カキ | 45 | いくら | 40 |
| 野菜類 | GI値 | ニンジンは注意です | |
| にんじん | 80 | かぶ | 25 |
| かぼちゃ | 65 | なす | 25 |
| ごぼう | 45 | セロリ | 24 |
| たまねぎ | 30 | かいわれ大根 | 24 |
| トマト | 30 | モロヘイヤ | 24 |
| オクラ | 28 | にがうり(ゴーヤ) | 24 |
| 長ネギ | 28 | レタス | 23 |
| キャベツ | 26 | みょうが | 23 |
| ピーマン | 26 | クレソン | 23 |
| さやいんげん | 26 | 小松菜 | 23 |
| 大根 | 26 | ちんげん菜 | 23 |
| たけのこ | 26 | きゅうり | 23 |
| グリーンアスパラ | 25 | サラダ菜 | 22 |
| ブロッコリー | 25 | もやし | 22 |
| 春菊 | 25 | ほうれん草 | 15 |
| いも類・きのこ類等 | GI値 | じゃがいも、フライドポテト、注意です | |
| じゃがいも | 90 | まつたけ | 29 |
| やまいも | 75 | えのき | 29 |
| トウモロコシ | 75 | エリンギ | 28 |
| 長いも | 65 | しいたけ | 28 |
| 里芋 | 64 | しめじ | 27 |
| 栗 | 60 | なめこ | 26 |
| ぎんなん | 58 | きくらげ | 26 |
| さつま芋 | 55 | マッシュルーム | 24 |
| らっきょう | 52 | こんにゃく | 24 |
| レンコン | 38 | しらたき | 23 |
| 果物 | GI値 | りんご | 36 |
| イチゴジャム | 85 | 洋なし | 36 |
| パイナップル | 65 | キウイ | 35 |
| 黄桃缶詰 | 63 | ブルーベリー | 34 |
| レーズン | 57 | プルーン | 34 |
| みかん缶詰 | 57 | レモン | 34 |
| バナナ | 55 | なし | 32 |
| ぶどう | 50 | オレンジ | 31 |
| マンゴー | 49 | グレープフルーツ | 31 |
| メロン | 41 | パパイヤ | 30 |
| 桃 | 41 | あんず | 29 |
| 柿 | 37 | イチゴ | 29 |
| さくらんぼ | 37 | アボカド | 27 |
| 乳・乳製品・卵 | GI値 | ||
| 練乳(果糖) | 82 | スキムミルク | 30 |
| アイスクリーム | 65 | バター | 30 |
| 生クリーム | 39 | 卵 | 30 |
| クリームチーズ | 33 | 低脂肪乳 | 26 |
| ドリンクヨーグルト | 33 | 牛乳 | 25 |
| マーガリン | 31 | プレーンヨーグルト | 25 |
| 豆類・海藻類 | GI値 | ||
| こしあん | 80 | カシュウナッツ | 29 |
| つぶあん | 78 | アーモンド | 25 |
| 厚揚げ | 46 | 豆乳 | 23 |
| 小豆 | 45 | ピスタチオ | 23 |
| グリンピース | 45 | ピーナッツ | 20 |
| 油揚げ | 43 | ひじき | 19 |
| 豆腐 | 42 | 昆布 | 17 |
| おから | 35 | 青のり | 16 |
| 納豆 | 33 | 寒天 | 12 |
| 大豆 | 30 | もずく | 12 |
| 枝豆 | 30 | ところてん | 11 |
| 砂糖・菓子・飲料水 | GI値 | 使われている食品原料の種類や分量や作り方などで大きく数値が変わります。目安として考えましょう。飽和脂肪酸や果糖を添加を添加するとGI値は低下します。 | |
| 麦砂糖 | 105 | クッキー | 77 |
| 氷砂糖 | 100 | はちみつ | 75 |
| 上白糖 | 99 | メープルシロップ | 73 |
| チョコレート | 91 | クラッカー | 70 |
| 大福もち | 88 | カステラ | 69 |
| ドーナッツ | 86 | プリン | 52 |
| キャラメル | 86 | ココア | 47 |
| フライドポテト | 85 | ゼリー | 46 |
| ショートケーキ | 82 | 100%果汁オレンジ | 42 |
| ホットケーキ | 80 | カフェオレ | 39 |
| みたらし団子 | 79 | 果糖 | 30 |
| 出典:http://karada-design.seesaa.net/article/44216880.html に一部追記しています 参考:カロリーとの組合せ例(より実感できますね) http://kurashi.hi-ho.ne.jp/diet/calorie_control/gi/foodlist.html 他:http://kireicom.chu.jp/newpage36.htm |
|||
|
料理メニューのGI値をチェックする「GIチェッカー」。高(GI値:70以上) 中(GI値:56~69) 低(GI値:55以下)の3段階で表示してくれます。 |
参考
- 参考情報:
インスリン(インシュリン、insulin)は、すい臓に存在するランゲルハンス島(膵島)のβ細胞から分泌されるペプチドホルモンの一種。生理作用としては、主として炭水化物の代謝を調整する。骨格筋におけるぶどう糖、アミノ酸、カリウムの取り込み促進とタンパク質合成の促進、肝臓における糖新生の抑制、グリコーゲンの合成促進・分解抑制、脂肪組織における糖の取り込みと利用促進、脂肪の合成促進・分解抑制など。全体として異化を抑制して各種貯蔵物質の新生を促進する傾向にある。腎尿細管におけるNa再吸収促進作用もある。 出典:Wikipedia - 【インスリンの合成に亜鉛が不可欠】:亜鉛は、インスリンの構成元素であり、細胞の産生や増殖にも関わっているミネラルです。
- 【インスリン抵抗性症候群】:高インスリン血症・インスリン非依存型糖尿病・異常脂質血症・高血圧・肥満・動脈硬化性心疾患など、インスリン抵抗性に問題がある症状をまとめて示す概念。これらの疾患を治癒するためには、インスリン抵抗性そのものの治療が必要。食事療法や運動療法などは、糖尿病で行う方法とほぼ同じ。
- 【良質のタンパク質とは】:先ず、必須アミノ酸とは、生体内で合成できず、食物として摂取する必要があるアミノ酸を必須アミノ酸と言い、フェニルアラニン・トリプトファン・リシン・スレオニン・バリン・イソロイシン・ロイシン・メチオニンの8種に、ヒスチジン(幼児にとって必須)を足した計9種のアミノ酸を指します。そして、良質のタンパク質とは、ヒスチジンを除いた8種類がバランスよく含まれるタンパク質のこと。
- 【低インシュリンダイエット】:低炭水化物ダイエットともいう。インシュリンには、血中の糖がエネルギーとして消費されるのを促進する働きと、消費されずに残った糖を脂肪細胞に運んで蓄えさせる働きがあります。このインシュリンの分泌量を低く抑えると、糖が脂肪細胞へ運ばれにくくなり、脂肪細胞からエネルギーを引き出して消費させるグルカゴンの分泌が促進される為、運動しなくても痩せる。とされるもの。
(注意:運動しないと内蔵脂肪は取れません。男性では、男性ホルモンの関係で内蔵脂肪が付きやすいとされています。30分程度の有酸素運動で汗ばむ程度を最低でも隔日で継続することが必要です)
◆ダイエット成功者のポイント:
・ 主食(炭水化物)をメインに、GI値の低い食べ物を選ぶ。
・ 乳製品・お酢・脂・食物繊維を組み合わせて摂る事で、より効果的。
・ 食後のデザートは、血糖値をはねあげるもとに。
甘いものは、果物を中心にして、空腹時の間食に。
・ GI値が上がりにくい調理法はグリル。油を大量に使うことも避ける。
・ やわらかいものより、固いものを選ぶこと。
色も白い物より黒い物が低GIの傾向が。
[ 追記:ポイントは、実際に成功している方のレポートからの引用。黒酢ドリンクを平行して飲んでいたとのこと。また、ご飯の量を減らすなど、それなりの努力が必要のようですが、これが薄味の食事につながり、空腹感を満たすために自然と野菜摂取も多くなったそうです。このためか、便秘に悩まされたとか。]
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release: March 19, 2008
update: March 29, 2008
メタボの栄養 基礎知識2008



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