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男性ホルモン・種類や働き・低値となる疾患

男性ホルモン だんせいほるもん androgen

男性ホルモン(アンドロゲン)は、コレステロールからつくられるステロイドホルモンで、数種類からなるホルモンをまとめて男性ホルモンといいます。
男性の場合、95%が睾丸(精巣)の中で、5%が副腎で合成・分泌されます。 女性の場合は、卵巣と副腎でテストステロンを合成・分泌しています。女性の男性ホルモン量は血中テストステロンで比べると、男性の5~10%、また、男性でも女性ホルモンを合成しています。

● テストステロン( Testosterone)

  • 精巣にある男性ホルモンの約90%はテストステロン。男性ホルモンの中では最も生理活性が強いといわれ、男性ホルモンの主な作用はこのホルモンと考えてよい。
    ・睾丸、副腎、卵巣で合成・分泌される。
    【作用・働き】
    体毛増加、筋肉増大、生殖器増大、精子形成、性欲増大

● ジヒドロテストステロン:DHT(Dihydrotestosterone)

  • ・男性ホルモン活性はテストステロンの約150~300%と強力(超微量)。
    ・前立腺、睾丸、卵巣、肝臓などで酵素5αリダクターゼ(5-α-リアクターゼ)によりテストステロンが還元されることで合成される。
    ★頭髪では、毛乳頭にある5αリダクターゼ(5-α-リアクターゼ)により生産され脱毛・薄毛の原因となる。
    ★40代後半、DHTが前立腺に取り込まれ前立腺肥大症を招きやすくなる
    ・酵素5αリダクターゼ(5-α-リアクターゼ)欠損症は男性化が障害される性分化異常を来す
    【作用・働き】
    体毛・ヒゲの増加、薄毛の進行、性欲減少

● デヒドロエピアンドロステロン:DHEA(Dehydroepiandrosterone)

  • ・男性ホルモン活性はテストステロンの約5%と弱い。
    ・メキシコヤムイモから抽出でききる、自然薯(じねんじょ)にも似た成分がある。
    ・副腎皮質で合成・分泌されエストロゲンとアンドロゲンの原料となる。
    ・前立腺細胞内で40%を占めるといわれる報告がある。
    ◆ DHEAは不安定のため、血中では安定型のDHEA-S(DHEA-sulfate)が99%以上を占める。
    ◆DHEA-Sは「万能ホルモン」ともいわれ、性ホルモンや蛋白同化ホルモンなど50種類以上のホルモンの原料となっており、体内で一番多く存在するステロイド。
    【作用・働き】
    DHEA-Sは免疫やストレスに対する抵抗性、糖尿病や高脂血症、高血圧、骨粗鬆症などに対する予防的作用がある。
    【加齢】
    加齢により、DHEAとDHEA-Sは明らかに低下する。血中DHEA-S濃度が適正値より低い場合は、運動・食事・体重の適正化を行い、DHEA補充などを考慮する。(DHEAは不適切な投与による男性化や前立腺ガンなどの副作用発現の可能性も懸念されている)

    ・「ダイエットによい」「うつによい」「筋肉をつける」「免疫によい」などと言われているが科学的証明はない。
    ・DHEAは「医薬品」に区分される。DHEAを含むとするダイエタリーサプリメント製品中には、表示とは異なりDHEAをほとんど含まないものが存在しているとの報告があるが、日本国内での栄養補助食品としての販売は許可されていない。
    http://www.vitamin-shopper.com/item/11309/goods.html

● アンドロステロン(Androsterone)

  • ・男性ホルモン活性はテストステロンの約10%。
    ・男性の場合は副腎や睾丸から分泌されたアンドロゲンで合成、小児や女性ではすべて副腎由来のアンドロゲンで合成される。
    【作用・働き】
    主として女性の多毛症、にきび、無月経、多嚢胞性卵巣などに関係。

● アンドロステンジオン(Androstenedione)

  • ・男性ホルモン活性はテストステロンの約20%。
    ・アンドロゲンやエストロゲンの生成過程で中間代謝産物として合成される。

    【作用・働き】
    副腎、睾丸、卵巣で合成・分泌され、卵巣ではエストロゲンに、睾丸ではテストステロンになる。
    → 成人男性では男性ホルモンとしての生理的意義は少なく、テストステロンの前駆体としての役割が重要。
    → 成人女性ではテストステロン及びエストロゲンの前駆体としての意義が大きい。

    → エストロゲンは、通常、閉経前の女性では卵巣で産生されるが、閉経後は副腎から分泌される男性ホルモンに脂肪細胞にあるアロマターゼが作用して合成される。

 

男性ホルモンの分泌は、脳からの指令でコントロールされています

  • ●性腺刺激ホルモン(LH) ... 脳下垂体から分泌される
    精巣(ライディッヒ間質細胞)へ、テストステロンの分泌を促すホルモン
  • ●黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH) ... 視床下部から分泌される
    「LHをもっと分泌しなさい」という命令を伝えるホルモン

【インヒビン】インヒビン(inhibin)とは、メスでは顆粒膜細胞、オスではセルトリ細胞から分泌される糖タンパク質ホルモンである。インヒビンは卵胞刺激ホルモン(FSH)によって合成、放出が促進され、血中に放出されたインヒビンはフィードバック作用によって下垂体前葉に直接作用してのFSHの分泌を特異的に抑制する。通常メスではインヒビンの作用により下垂体からのFSHの放出は抑制されているが、排卵によりインヒビン分泌が抑制されることにより、FSHが急激に放出される。出典:Wikipedia

男性ホルモンが低値を示す主な疾患例

以下に示す疾患は男性ホルモンが低値を示しているのであって、ホルモン療法やその他の治療が安全に予防・治療できるかは別の話です。

 ■ アルツハイマー (Alzheimer's disease)
  (認知症の中にアルツハイマー病や血管性認知症があります)

脳内で特殊なタンパク質異常が起こり、脳内のニューロンが消失する痴呆症。... 糖尿病の人はアルツハイマーになりやすい。予備軍でも気をつけよう。バランスのとれた食事を摂ることが予防につながる。
(自治医科大学大宮医療センター)

● 男性:摂取エネルギー量が健康な人に比べて約3割り多い ... 穀類・肉類・植物油の摂取量が特に目立つ。
● 女性:必要エネルギーの摂取不足 ... 海草や緑黄色野菜の摂取量が著しく低い。
● 男女共通してDHAやEPAの摂取割合が低い。
● フリー・テストステロンの血中値が低い高齢男性は、同年代の男性と比べ、アルツハイマー病の発症リスクがより高くなる可能性がある。(国立老化研究所)

血管性認知症の予防:
脳梗塞が原因となるので脳梗塞を予防すること。リスク要因は生活習慣病であるため、生活習慣病を予防すること。
● 高血圧 ... 塩分の取りすぎに注意、定期的に血圧を測定
● 高脂血症 ... 動物性脂肪を取り過ぎに注意(欧米型食事を控える)
● 糖尿病 ... 食事習慣の正常化と適度な運動

 ■ うつ病 (major depression)

気分障害の一種であり、抑うつ気分や不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠などを特徴とする精神疾患。最近の研究では「脳の病気」と捉えている。うつ病患者の脳内では脳内物質(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなど)が不足しており、テストステロン(男性ホルモン)が効果的なのはテストステロンがドーパミンやノルアドレナリンを増加させるからでしょう。
うつ:
http://www.e-chiken.com/shikkan/utsu.htm

 ■ 生活習慣病

糖尿病では、そうでない人に比べて男性ホルモンの量が少ないといわれている。逆に、男性ホルモンが低いと糖尿病になりやすいといわれている。また、糖尿病の合併症に、うつ、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、勃起(ぼっき)障害の頻度が高いのも、男性ホルモンの低下が一部関係していると考えられる。また、脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞などでも低下が見られ、生活習慣病といわれている疾患と男性ホルモンは密接な関係があると考えられる。
生活習慣病・種類:
http://433disc.jp/433diet/qanda04.html#4-1

 ■ 男性更年期障害

定義:「加齢に伴う男性ホルモンの低下を特徴とする症状・所見からなる症候群」
男性更年期障害は、年齢とともに男性ホルモンが徐々に低下(40代ころから)することに加え、多くのストレスが合わさることにより、一言でいうと“非特異的な不定愁訴群”という言葉に代表される様々な症状が現れる疾患。自律神経失調症の一種。
【原因】男性ホルモンを含めた各種ホルモン値の低下やストレス、また生活習慣病の発症や老化の実感など様々な要素が原因していると言われている。また個人によって、男性ホルモンの値に差があることや、同じ男性ホルモンの値でも症状の出る人も出ない人もいる。どのような男性で更年期障害が発症するか、まだ明らかにされていないのが現状。

... 患者様とお話をしていて感じるのは、お酒やタバコを控え、運動をする習慣を持つようになった方は体調が良くなり、更年期症状も改善する印象を持っています ... (筑波大学泌尿器科)

... 男性更年期外来を受診する患者様の半数以上にうつ病を認めました。 ...(筑波大学泌尿器科)

・疲労が続く場合は肉体的疲労ではない可能性が高い。この症状をビタミン剤やドリンク剤でごまかしながらハードな仕事を続けると、集中力や記憶力が低下し、これを放置するとやる気や気力がなくなっていく。いわゆる「うつ」の始まり。

EDに効果的なスクワット:
出典:米国LPI社ヘルス・リサーチ・レビュー
● まず、足は肩幅程度に開き、つま先をチョット外側に向ける。
● 背筋を伸ばす。
● 鼻から息を吸いながら、ゆっく
り、しゃがみ込む。
● 一呼吸おいて、今度は口から息をゆっくり吐きながら立ち上がる。
  → かかとを床から離さない
  → 背筋はできるだけ真っ直ぐ、垂直にする。
  → 手は頭の後ろに組んでも、前に突きだしてもいてもよい。
  → 呼吸は深呼吸。
    吸い込み時間:停止:吐き出し = 1:4:2
これを、お風呂上がりや、事の前に行う。
● 最低でも10回、できれば20回以上。一日に3セットほどを毎日。
● 深呼吸は一日に何度も行いましょう。

筑波大学泌尿器科:男性更年期障害チェックリスト

 

 ■ 排尿障害

【高齢男性】では前立腺肥大症・神経因性膀胱・尿道狭窄あるいは膀胱、尿道に結石が存在することも。
【高齢女性】では神経因性膀胱、まれに、子宮筋腫・尿道狭窄、膀胱結石が原因になっていることもある。
【末梢神経の障害】子宮がん、直腸がんなどでの骨盤内の大きな手術、糖尿病、脊椎二分症(せきついにぶんしょう)などにより末梢神経が損傷している。
【中枢神経の障害】脳卒中、腫瘍、外傷、筋萎縮性側索硬化症、脊椎二分症などの先天性疾患など起因することもある。
... 男性の前立腺肥大に注意です。

【前立腺肥大症】
・夜中に2回以上おしっこに起きるようになったら要注意
・高齢になると、ほとんどの男性がかかる病気
・40・50代で症状が出始める
・65歳前後で治療を開始する人が多くなる
・80歳までには80%の人が前立腺肥大症になるとみられている
【原因】:50代では欧米型の食生活が影響しているといわれている
【前立腺肥大の予防方法】
確実な予防法はないようですが、次のことに注意して発症を遅らせることはできます。前立腺肥大症から前立腺がんになることはありませんが、症状に似ているものがあるため、症状を感じたら検査するほうが安全です。
・尿を我慢しない(膀胱の弛緩防止)
・便秘しない(前立腺のうっ血防止)
・体を冷やさない(血流が悪くなりうっ血につながる)
・運動不足にしない(血流の維持、向上、ストレス解消効果)
・長く座らない、車の運転や自転車など(うっ血防止)
・深酒をしない(前立腺を充血させる。また利尿作用で頻尿の原因)
・動物性脂肪を控える(男性ホルモン分必が増え肥大させる)
・温野菜や海藻類でビタミンやミネラルを摂取する(体が温まる)
前立腺肥大症:
http://www.e-chiken.com/shikkan/zenritsu.htm

・ボトックスが前立腺肥大に有効? Chancellor博士らは、前立腺の大きさに応じてボトックス100~200単位を超音波ガイド下で注射。Peter T. Scardino博士は「ボトックスの働きは、前立腺の神経と筋緊張を弛緩させ尿流をよくするというもので、今回の研究結果には納得がいく」という見解。

 

以下の記事が関連しています。合わせてご覧ください。
アスリートの定番 イソロイシン
300種もの酵素に働く 亜鉛

男性ホルモン補充療法の副作用(テストステロン)

●前立腺がんや前立腺肥大症の危険性 ●皮膚の発疹やじん麻疹などのアレルギー反応 ●心臓病や腎臓病のある人では、手足や顔がはれる(浮腫) ●肝機能障害 ●にきび、乳房の痛みやはれ ●睡眠時無呼吸●血が濃くなる多血症 ●多幸感や気分のむら ●脱毛や色素沈着 ●精巣萎縮、無精子症

 

参考

  • 参考情報:
    ・メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は糖尿病、高血圧、高脂血症を引き起こす。厚労省によると、内臓脂肪症候群は、40~74歳の人のうち940万人、予備軍で1020万人にのぼる。この年齢層の男性は2人に1人、女性で5人に1人が“危険水域”に該当する。そして、肥満・高血圧・高血糖・高脂血症の4項目の組み合わせが、心臓病や脳卒中と密接にかかわっている。

    ・テストステロンの濃度の高い男性ほど心臓発作、その他の致命的な病気にかかりにくい。
    ・1993年から1997年にかけてから2003年まで、40歳から79歳の男性、11,606名のテストステロンの血中濃度を図ったところ、テストステロンレベルの上位25%の男性はそれ以下の男性に比べて、心臓発作やその他の心臓病、ガンやその他の疾患で死亡するリスクが41%低いことが分かりました。
    (イギリス・ケンブリッジ大学の調査)

    クラインフェルター症候群??
    頻度は大体1000~2000人(男児500~1000人)に1人とされている。
    治療法もなく、ホルモン注射して、凌ぐしかない?
    クラインフェルター症候群:http://www.ksfjapan.net/
    (ご理解を目的にしたリンクです。当サイトとの関わりはありません。)

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release: March 9, 2008
update: August 12, 2008

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